実態と魅力について介護業界12年在籍。
現在は、訪問介護事業部で主任サービス責任者兼事務長補佐のrunが詳しく解説していきます。
介護士のイメージ①過酷な労働環境
労働環境が過酷で、体力的・精神的負担が大きいです。その実態についてrunの体験談のもとに話していきたいと思います。
これは、当時runが働いていた有料老人ホームの話になります。
早出・日勤・遅出勤務の6人のスタッフで利用者様83人を見る体制でした。労働環境が過酷な状態のもと働いていました。
また体力的負担では、ベッド上でのオムツ交換や車いすへの移乗をする毎日に腰への負担がかかり筋肉注射を打って痛みを抑えたり、コルセット生活をよぎなくされた時もありました。
次に精神的負担では、認知症の症状を持つ利用者様の対応です。
例えば、ご飯を食べた後にご飯を食べてないと言う発言があったり、子供のお迎えで帰りたいなどの帰宅願望の対応です。
しっかりと対応しないと納得されないので、声掛けや寄り添いが重要になってきます。
そのように肉体的や精神的に疲れてしまうのが、現実です。
過酷な労働状況ですが、職員が
助け合いながら業務に取り組んでいます。
介護士のイメージ②長時間勤務と不規則なシフト
夜勤や不規則な勤務時間があり、プライベートの時間が取りにくいです。理由を述べていきます。
入居型の老人ホーム勤務だと24時間365日にオープンしています。その為、早出・日勤・遅出・夜勤と三交代勤務となっています。
決まった時間に勤務ではなく、早出や日勤や遅出や夜勤をこなさなければならない不規則なシフト勤務をよぎなくされます。
また、残業多さや役職者は現場の仕事が終わり、ようやく事務仕事ができるのでそこからの業務となった場合残業確定になってしまいます。
次に、土日祝日の勤務は正社員にとっては、パート優先で休みを取っていくので、土日祝は出勤は当たり前になってきます。
既婚者や彼氏や彼女がいる人にとってはプライベートで合わせるのが難しい状況になるのです。
まずは介護理念に沿ったサービスを残して、負担のかかる業務の長時間化は削減する必要があります。サービス残業などは特に負担になるため、行う職員に対する上司からの声がけなど、現場の意識改革が大事になってきます。
徐々に業務改善がされつつあります。
パートや介護士にとっては働きやすい環境に
なってきています。
ですが、管理者を始めとする役職者は
改善の余地が必要です。
介護士のイメージ③人手不足
慢性的な人手不足により、一人あたりの業務量が多く、負担が大きいです。
慢性的な人手不足ではなく、介護報酬の安さから雇える人数が限られているので雇えないというのが現実なのです。採用率が低いという深刻な人手不足の状態です。
その為、限られた人数で業務をしなければなりません。その為に一人一人の業務の負担が多くなってきます。
次に日本ではさらに要介護者の数は増え続けます。しかしそれに対する介護職の採用が追いついていません。そのため需要と供給のキャップが生まれている状態なのです。
先ほど、早出、日勤、遅出がいてるといいましたが、勤務形態によっては、人手不足で日勤なしで早出が日勤まで移行し、遅出が日勤から出勤するシフトをrunが実際に経験しました。
こうして、勤務時間に会議や研修やミーティングができないので、休日出勤での研修やミーティングが当たりまえになってくるのです。そうすると時間が拘束時間が長くなります。
また、管理者の場合は、オンコール対応(緊急時の電話)もあり、休める時間がありません。
役職者は、現場の介護業務に加えて事務業務(実績入力やレセプトやシフト作成や帳簿管理)や営業(新規利用者様の獲得やCMあいさつ)など多岐に渡ります。
正社員に求める基準が高いのが原因だと感じます。
正社員になれず、介護業界を辞めて行く職員を
何人も見てきました。それが、人材不足の原因では
ないでしょうか。
介護士のイメージ④離職率の高さ
介護職の離職の高さというのはもはや過去の話です。
全産業の平均は15.0%(2022年雇用動向調査)で、これより低い水準が既に達成されている。
国の処遇改善の施策に加え、人材の定着を図る個々の事業所・施設の取り組みが寄与しているとみられる。
先行きは予断を許さない。他産業で賃上げが進展するなか、介護事業者も厳しい競争にさらされている。介護職員の離職超過を伝える調査結果も示されており、今後の動向が注目されています。
しかしながら、離職率に事業所・施設ごとの格差がある点は変わっていないです。まだまだ体制の悪い施設で退職を繰り返す事業所もあります。
実際にrunが働いていた施設で2か月で12人のスタッフが辞めるといった体験を経験しました。劣悪な環境がまねいた結果です。
医療法人や社会福祉法人は10%未満が半数を占める一方で、株式会社を中心に20%以上の4分の1を超えている離職率。30%以上のところも1割強あった。
チームケアで行われる介護現場では、職場の人間関係が重要になってきます。離職の調査では、「職場の人間関係がよくなったため」が63.6%で半数を超えます。
職場の人間関係がより一層重要になってきます。
重労働による職員の業務負担や精神的疲労が課題です。この問題を解決するためには、ユニットケアや分業の導入による業務負担の軽減を行いましょう。
業務の負担が軽減することで疲労感も減り、業務効率の向上にもつながります。また、メンタルケアに関しては定期的に面談の機会を設けるなどして、介護職員のメンタルヘルスを保てる仕組みを作るとよいでしょう。
1年以上続く職員は離職率は、ぐーんと
下がります。辞めたとしても介護業界で
働いている人は、たくさんいます。
介護士のイメージ⑤やりがいのある仕事
やりがいは、非常にある仕事と胸を張って言えます。
利用者様はもちろんのこと家族様に感謝されることが非常に多いです。お父さんお母さんのことをいつもちゃんと見てくれてありがとう。訪問のプランを考えくれてありがとうと言われた瞬間は嬉しかったです。
利用者様との関わりの中で笑ったり、泣いたり、時には怒ったりとぶつかる機会は、ありますがその分ちゃんと向き合っています。
向き合っている結果、体調やADLの変化にも気がつきます。頼りにされいることは伝わります。伝わるからこそ、利用者様のために何が一番最善かCMとプランを考え、現場に落とし込んでいます。
辛いことが多いけど根底にあるのは介護が好きだからと言う気持ちが強いです。利用者様の生活支援や介助(身体介護)が向上するとこの仕事をやっていてよかったと感じます。
介護をやっていて感謝の気持ちや言葉をいっぱいもらいそれが仕事のモチベーションになっています。
また、介護の知識や技術が身につくことや、仕事の経験が自分の家族の介護に役立つことに、やりがいを感じる人もいます。
感謝の気持ちを肌に感じられます。
仕事にもやる気や前向きに取り組むことができます。
介護士のイメージ⑥資格取得の機会
資格取得では、会社負担や公休で取得できるなど、応援体制にある会社が多いです。資格を取得するとメリットが主に4つあります。
①スキルアップやキャリアアップにつながる。
②就職や転職に有利になる。 ③好待遇が期待できる。 ④重要な仕事を任せられる。 |
これは、美容師と同じで美容師もカットやシャンプーさえもできないのです。
介護現場で働くスタッフは初任者研修は、ほぼ持っています。実務者研修・国家資格の介護福祉士と年々増えてきています。
runの場合も会社負担で実務者研修の研修代と介護福祉士の試験代は会社負担でした。そのほかにも外国人に指導できるアセッサーと障がい者の支援にあたる重度訪問介護従事者の資格も会社負担 資格取得できました。
会社によって異なりはありますが、
無料で研修や講習や資格が取得できます。
介護士のイメージ⑦多様な職場環境
夜勤は家庭事情で、できない場合は、夜勤のないデイーサビスで働く手段や夜勤のない施設で働く多様な職場環境があります。
パートの場合では、子どもの幼稚園や保育園の迎えまでの勤務が可能と柔軟に対応しています。だたら、家族持ちやシングルマザーなど大活躍しています。子どもがいてもばりばり正社員や生活相談員で活躍している人もいます。
女性の出産や育児休暇を取得しやすい環境に整なっています。
その後のライフステージの変化に対しても柔軟に対応できる仕組みが理想的です。また人手不足の解消には外国人労働者の受入れも欠かせません。
がっつり、稼ぎたい人は夜勤専従や派遣の掛け持ちや役職に挑戦などさまざまな選択肢があります。
最近では、フリーランスで働く介護福祉士もいて働く形態もさまざまになりました。
また、介護ロボットや見守りセンサーなどのテクノロジーを導入したり、非専門職業務にはアウトソーシングを取り入れたりすることで介護職員の業務負担を軽減しています。職員がより専門的な業務に専念できることで、働き甲斐にもつながっています。
runの職場で妊娠6ヶ月まで
働いていた職員を知っています。
介護士のイメージ⑧社会的評価の低さ
世間のイメージが介護は誰でもできるいうのがまだまだ深く根付いています。
介護の現場では、「きつい」「危険」「給料が安い」といった、厳しい労働環境であるというイメージがつきまとうことが問題視されています。これらのイメージを払拭するため、抜本的な現場の意識改革が求められます。
また核家族化や介護する家族の高齢化により、従来身内が行っていた介護を行う「家族の代理」という位置づけも強くあります。そのため、介護職は専門性としての社会的認識の低さがあるのです。
新しく介護の現場で働く新人や未経験で入ってくる中途採用の方に所詮は介護、介護は誰でもできるから転職しました。
また、転職する場所が介護か工場しかなかったんでと仕方なく介護業界に来ましたと言われたことがありました。優先順位に低さが目立つのです。
その度にrunはショックでした。その人達はやはり、介護業界の大変さにすぐ辞めていきます。介護している人は凄い、またはしんどいと言われることが多いです。
次に考えられるのは、医療従事者の中では一番下に位置づいているのもその原因とひとつです。看護師ができない仕事を介護士がする、サポートすると考えいる人も少なくないのもその原因だと言えます。
社会的評価は、徐々に上がってきています。
医療的ケアができるまで評価が上がってきています。
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